苦い思い出を癒すには 20240102
あなたは、自分のことを欠点のない完璧な人間だと思いますか。
それとも自分には欠点やダメなところがあって、完璧な人間ではないと思いますか。
霊的な人達は、誰もが不完全で、だからこそ私達はこうして何度も生まれ変わりながら成長していくのだと考えています。
毎日暮らしていれば、誰にでも上手くいく事とそうではない事があって、例えばそれは望み通りに進学できなかったことかもしれないし、大切な人との関係がダメになってしまったことかもしれません。
「何故あんなふうにしてしまったのだろう」とか、「こうしておけば良かった・・・」と後悔して落ち込んだり、情けなくなるような苦い思い出が誰にでもあるものです。
精神世界やスピリチュアルな癒しの世界では「今を生きる」ことが大切だと言われ、過去でも未来でもない「今、ここ」に注意を向けましょうと言われます。
けれど過去の失敗を思い出して落ちこんだり後悔している時、私たちの体は「ここ」にあっても内面はそうではなく、「その当時」に戻ってしまっています。
もしかしたら、何年経っても心は「その時」のまま、前に進めていない場合もあるかもしれません。
残念ですが、それらは「今を生きている」のとはどこか違います。
どれだけ月日が経ち、今はもう前とは違う町で暮らしているとしても、心の底には「過去の苦い思い出」に関する後悔や悲しみなどが横たわっていて心はスッキリしません。
「どうしたら自分を変えられるのか。この先、自分は幸せに生きていかれるのか」を考えても、なかなか明確な答えを見つけられず立ち止まってしまったりします。
実際に、過去の苦い経験につまずいて停滞している時、その人のオーラの一部には混乱や恐れなどのエネルギーがあって、地に足が着かず、何かに取り組もうとしても根気よく続けられないことがあります。
あの時のことをモヤモヤ思い出して、自分か、または誰かを責め始めたり、「どうしてあんなふうになってしまったのか」原因を探し始めて、今、本当にすべき事になかなかフォーカスできません。
私達は皆、何か上手くいかなかったことがあったとしても、自分なりに対処しながら暮らしているわけですが、もしも「あの時の、あの出来事」から時が進んでいないように感じるなら、それは当時の出来事がネガティブな体験として、オーラのどこかに残っているだろうからです。
もしそうなら、できるだけ早くそれを癒せたら良いですね。
それはつまり、私達がまるで「あの時の苦い体験」に鎖でつなぎ止められているようなものだからです。
そこで、苦い思い出から自分を癒すために出来ることがいくつかあります。
※ただし、トラウマやPTSDなどで日常生活に著しい支障を来している場合は、専門医や心理学の専門家による治療やセラピーを採用なさってください。
まずは、今後似たような状況になった時のために、過去とは違うふるまい方や価値観・考え方を自分のなかに見出しておくこと。
そうすれば、似たような状況になった時に好ましくない結果になることを自ら回避できるだろうからです。
そのためには「自分の何を変えると良いのか」に注意を向けましょう。
たとえば、「自分のある思いや感情」が強すぎたことが原因だったなら、それを手放して軽くすることで人や物事に対するふる舞い方を変えられるでしょう。
または、物の考え方や価値観を変えてもまた、きっと取り組み方が変わるでしょう。
それだけではなく、そもそも「あの出来事」を失敗だとは思わなくなるかもしれません。
人生を変えるとは、自分の物の感じ方や考え方・価値観やふる舞い方を変えることでもありますが、その良いきっかけや方法が見つかれば、誰かを変えることよりもうんと簡単です。
そうしたら次は恐れを手放して、今後は昔と「全く同じ」状況が繰り返されることはないだろうと認識することです。
あの時と「似たようなこと」は起こり得るかもしれませんが、より良い対処法やふるまい方を見付けておけば、前とは違う結果になるだろうし、その時と同じ人達が全く同じ状況で現れない限り、「100%前と同じ状況」が完全に再現されることはほとんど無いだろうからです。
時に「失敗」は私達の視野を狭くしますが、恐れをのり越えて自分と未来を信じることもまた、人生を変えるために必要です。
そのためには小さな挑戦を重ねて、良い結果を経験していきましょう。
そうするうちに「同じ目にあったらどうしよう」とか、「きっとまた失敗するんじゃないか」などという恐れは払拭されて、その度に大きなゴールに近づいて行けます。
早速あなたにとって小さな挑戦とは何か、具体的にいくつか挙げてみましょう。
そして、もしも自分のエネルギーをより良く動かすためのエネルギースキルを知っているなら、すぐに恐れを手放して、まず取り組むべき物事に早く取り組めるでしょう。
いずれにしても、私達は一歩ずつ積み重ねるうちに、人や物事に上手く対処できるようになっていきます。
だから、もし「失敗や上手くいかなかった事に意識を向けては、何度も思い返す」悪い習慣があるなら、もうそれを止めましょう。
私達は会いたい人に会い、やりたい事ができる時に生きる喜びと満足を感じられるのにもかかわらず、過去の失敗に意識を向けては思い返す度に、ますます恐れが強くなって萎縮するしてしまうからです。
それでは自分を制限してしまうばかりで、心は沈み、この人生を楽しめません。
だから、自分がしてしまった失敗や苦い過去にいつまでも捕らわれるのはもう止めましょう。
大切なのは意識を切り替え、自分に未熟な側面や足らない考えがあったなら、それらを改め少しずつでも自分を変えていくことです。
そうすれば明るい希望を持って、望む未来をイメージできます。
けれど、もしそれが難しそうなら、信頼できる専門家や誰かの力を借りるのは間違っていることではありません。
そうすることを躊躇して、立ち止まったままでいることの方が不利益だからです。
スピリチュアルな癒しの世界では、しばしば「自分を変えること」や「変化変容」について触れられますが、むしろ過去の失敗や苦い思い出があるなら、それは成長と進化の大きなきっかけになるとも言えるのではないでしょうか。
その分だけあなたが癒されて、大きく変わる可能性を秘めているということだと思えませんか。
それに、恥しい失敗をしたり何かに傷付いたり、思わず情けなくなるような経験をしたことがあるのは、あなただけではありません。(このブログを書いている私にも、苦い思い出や恥しい失敗がたくさんあります。)
そもそも「失敗とは何か」はまた別の機会にするとして、人生において失敗したことの無い人なんているのでしょうか。
アルバイトでクビになったり、失恋したり。大切な日に寝坊してしまったり。。。人生には大なり小なり、誰にでも何か失敗した、苦い思い出があるはず。みんな同じです。
だから、昔の苦い思い出や失敗に意識を向けて「過去に戻る」のはもう止めましょう。
そのためには「今、この瞬間」に集中することです。
何よりも大切なのは、過去を引きずって「あの時のまま」生きるのではなく、「今」にフォーカスして生きること。
まず、最も簡単なのは「私は今、@@をしている」というふうに目の前の物事に集中することです。
くだらなく思えるかもしれませんが、例えば、料理をしている最中に昔のことを思い出したなら「私は今、カレーを作っている」と意識し直して、野菜や水の感触、カレーが出来上がっていく良い匂い、それらに集中し体感しながら料理する。
あるいは、映画を見ながら昔のことをふと思い出したなら「私は今、この映画を見ている」と意識を切り替えて、「自分のストーリー」ではなく、自分が今見ている映画のストーリーに集中します。
・・・私達は「自分のストーリー」にこだわると、良くも悪くも前に進めなくなります。
それに加えて、もしもそのためのエネルギースキルを知っているなら、すばやく意識を切り替えて、今・この瞬間にフォーカスできるでしょう。
自然も社会も、この世の全ては「今」という点を連ねながら未来に向かっています。
それと共に、本当に信頼して気を許せるような家族やパートナー、友人や仲間との関係を大切にしましょう。
きっとその人達にも、人知れず苦い失敗の経験があって、もしあなたがなかなか前に進めずに困っていることを怖がったり恥ずかしがったりしないで正直に話せば、彼らはきっとあなたに共感して慰めたり励ましてくれるだろうからです。
そうしたらあなたが抱えている不安や閉塞感は、前向きな気持ちに変わるかもしれません。
あなたにとって、思い浮かぶのは誰ですか。
・・・それでは、深呼吸をして目を閉じます。
そして内なる声で「もう今は、あの時より上手く対処できる。だから全く同じようには2度とならない。」と自分自身に語りかけて自分を信じましょう。
近い未来、あなたの恐れや失望感などのネガティブな感情や、マイナスの考えが癒されて、苦い思い出を笑って話せるようになった時、あなたのオーラには愛のエネルギーはもちろん、さまざまな明るい色のエネルギーがもたらされて、きっと今までよりも明るく輝いているでしょう。
そして今までより思いやり深く、強く賢い人として家族や周りの人々から愛されるに違いありません。
子供だけではなく私達大人も、誰もが失敗を経験しながら成長していきます。
だから自分と過去を許して愛しましょう。
そして、もしも身の回りの誰かが何か「失敗」をしてしまったら、彼、または彼女を温かく愛せたら良いですね。
昨日よりも成長した私達と、幸せな未来がありますように。
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